救急医研修生として勤務することになった楓(松嶋菜々子)は、初出勤の途中でとんでもない事故に出くわす。前のトラックに積み込まれた鉄パイプが滑り落ち、作業員の胸を貫通してしまったのだ。運び込まれた病院の救急医として救急車に乗り込んだものの、何の役にも立たない。幸い、外科医、進藤(江口洋介)の適切な処置で患者は一命を取りとめるが、楓は進藤から怒鳴られどおし。その進藤が楓の指導医になる。仕事が一段落したところへ、次の患者、青山(長江英和)が送られてくる。X線を見た医師、堺(杉本哲太)は、「コンドームに薬物を詰め、飲み込んだってとこだろう」と言う。進藤の説明に反発して病院を出ていった青山は、痛みが再発して病院へ。治療台に載せられた青山は、コンドームに詰めたヘロインを飲み込んだことを明かす。医師たちとしては手の施しようがなく、自然排泄を待つしかない。医師や看護婦たちが見守る中、青山の排泄作業が始まり、飲み込んでいた数十個すべてを排泄する。医師の落合(沢村一樹)と昼食を摂っていた楓は、進藤が病院内で患者とデートしていることを聞かされる。そんな時、手首を切った女性が運び込まれてきた。自殺未遂の常連ということだった。担当する進藤について手術室に入った楓は、その女性が高校時代の同級生、良子(鈴木砂羽)と知って驚く。良子は楓に「友達づらしないで」と言うが、彼女は心臓も悪いのだった。手術が終わったところへ、一家心中を図った父と幼い娘が運ばれてくる。父親は間もなく死亡する。楓は父親とのアミューズメントパーク行きを楽しんでいる娘、彩花(工藤千尋)に言うべき言葉がない。彩花の部屋から泣きながら出てきた楓を見た進藤は、楓のことを救急医に向いてないと言った後、「帰った方がいい」と言う。たまりかねた楓は、「勤務中に患者とデートしてもいいのか」と反発する。