錯乱した進藤(江口洋介)の治療ぶりを、救命救急のスタッフは痛々しく見つめる。楓(松嶋菜々子)に、「本当のことを言ってくれたら」と言われた堺(杉本哲太)もやりきれない思いだ。医局長の多田(清水章吾)から「一週間以内に出て行けばいい」と言われた進藤は植物状態の妻、早紀(高田美佐)のあずけ先を探し回り、大学同期の男に土下座して頼む。そんな時、看護婦のゆき(須藤理彩)が、早紀に反応に反応があったと楓に伝える。それは、行く先のない早紀のことを心配したゆきが、容態さえ変われば病院においてもらえると考えたウソだった。早紀の病室を訪れた堺は進藤にあやまる。だが、早紀の転院先が決まったことを知らせた進藤は、「お前は堂々と出世していい」と励ます。堺が病院幹部に昇進面接を受ける日、アルバイトで一流ホテルの診療を行っていた進藤は、暴漢に襲われた次期総理候補の犬丸(山崎満)を看る。肺を突き刺され危険な状態。秘書たちは極秘に治療したがっているが、「放っておくと死ぬ」と脅した進藤は、救急車を呼ぶことに同意させ、救命救急センターに連絡をとる。昇進面接を受けた堺は、病院幹部たちが進藤のウワサ話をしているのを聞き、病院側の進藤夫妻に対する不当な扱いを非難した上、刑事の治療に当たったのは自分だったと告白していた。初療室前で氏家が堺に文句を言っているところへ、犬丸のストレッチャーがとおる。進藤が付き添っているのを氏家と堺が不審がる。