ピストルで撃たれた中野(阿藤海)が送られてきたが、続いて食中毒にかかった草野球チームのメンバーが運び込まれて救命救急センターは目の回るような忙しさだ。そんなところへ、治療ミスを冒して故郷へ帰ろうとした辻(八嶋智人)と、辻の忘れ物を届けた楓(松嶋菜々子)とが、腹痛で倒れた道子(角田よしこ)を羽田から運び込んだ。道子は46歳。高齢妊娠に加え、高血圧と糖尿病の持ち主。進藤(江口洋介)は道子の夫、佐竹(斎藤暁)に帝王切開をすすめている。仕事が一段落したころ、楓は医局長の多田(清水章吾)に、病院をやめようとした辻のことを弁護するが、それがかえって辻にいたたまれない思いをさせる。さらに、妊娠と分かった女子高生に早期堕胎をすすめて怒らせる。おまけに、学会に発表する論文を打ち込んでいた堺(杉本哲太)のパソコンのコードを蹴飛ばし、データを消してしまう。落ち込む楓は、自分を尊敬してくれるゆき(須藤理彩)に「医師に向いていないのかも」ともらす。朝の回診で楓は、道子の異常に気づく。道子は「陣痛が始まったみたい」と言う。合併症を持つ高齢出産。産婦人科病棟に移すヒマもなく、救命救急センターの初療室で出産が行われることに。必死でいきむ道子。かん子分娩を試みる楓。進藤と代わろうとするが、進藤に「逃げると逃げぐせがつく」と叱られる。夫の佐竹が目をつぶった一瞬後、赤ん坊の泣き声が響きわたる。みんなが拍手をしているのを聞いた女子高生は母親に「生みたい」と言っているが、その騒ぎの中で中野が姿を消して大騒ぎに────